パソコンのマイスター（ブログ）

私にはすぐにピンとくる歌があります
学生のころ詩吟をやっていましたので

九月十日　　菅原道真

去年の今夜　清涼に侍す
愁思の詩編　独り断腸
恩賜の御衣　今此に在り
捧持して毎日　余香を拝す

訳すと
去年の今夜は清涼殿の宴で、帝のお傍にはべらせていただきました
「秋思」という題で私が詩を詠んだこと…ことのほかお気に召しておほめ頂いたのに
今となっては身を切られるような悲しい思い出になってしまいました
あの時、いただいた御衣は、今もここにございます
毎日捧げもっては、あの時の残り香を拝しております



菅原道真が冤罪の罪を着せられ大宰府に流されたときに
歌った歌です
今思うと、そこまで心情が分かって吟じてはいませんでしたが
「光る君へ」の影響か
よく読み解くと無念さが忍ばれます